【排ガス規制】ディーゼルエンジンモデル自家用車の選び方【バン編】

ディーゼルエンジンの選び方と問題点 アウトドア

この記事はこんな人に向けて書かれています

ハイエース、NV350キャラバンのディーゼルモデルの購入を検討している人

ディーゼルエンジンのDPF詰まり(煤)問題について悩んでいる人

AdBlue対応のディーゼルエンジン仕様の車を探している人

自分は現在自動車業界で働いており、今までも色々と車を乗り換えてきました。

順番で行くと下記の通りです。

スターレット→MR2→ハイエース→シビック→CR-V→サニートラック→デリカD5

この中でハイエースとデリカD5は両車両ディーゼルエンジンモデル

乗っていた時期は合計で10年以上となります。

そんな自分がディーゼルエンジンの特徴と

ディーゼルエンジン特有の問題点をまとめました。

最初に結論を言いますと

尿素SCRシステム】を搭載したディーゼルエンジンモデルが個人的にはオススメです。

ディーゼルエンジンの特性

ディーゼルエンジンのメリットは大きく下記3つです

加速が良い

止まっている状態から早く加速することができる為

信号待ちからの発進や、高速道路等の合流をスムーズに行えます。

燃費が良い

熱をエネルギーに変換する効率がいいため、

ガソリンエンジンと比べ2~3割燃費良いと言われています

効率の良さからCO2の排出量も少なくなっており、温暖化問題に対して貢献もできます。

燃料が安い

ディーゼルエンジンは軽油を燃料としているため、ガソリンに比べ

1リッターあたり20~30円程価格が安くなっており、ランニングコストを抑えることができます。

ディーゼルエンジンの問題点

ガソリンエンジンよりも加速も良く、ランニングコストが安いディーゼルエンジンですが

下記のような問題点もあります。

ディーゼルエンジンの問題点

NOx(窒素酸化物)PM(粒子状物質)が発生する

NOxとは?【窒素酸化物】

物が高い温度で燃えたときに、空気中の窒素(N)と酸素(O2)が結びついて発生する

一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)等のことをいいます。

高い濃度のNO2は人の呼吸器に悪影響な他に「酸性雨」「光化学スモッグ」等の

大気汚染の原因ともいわれており

排出量を少なくする為に【自動車排出ガス規制】の対象となっています。

PMとは?【粒子状物質】

PMは【Particulate Matter《パティキュレイト マター》】の略であり

日本語では【粒子状物質】という意味です。

【PM=〇〇】という特定の物質を指しているものでなく

排出ガスの中に含まれている様々な微粒子の総称です。

ディーゼルエンジンから排出されるのPMは「燃料中の炭化水素の燃え残り部分(すす)」

「燃料中の硫黄分が酸化した物」「混入したエンジンオイルの燃え残り部分」等様々です。

大量に吸い込んでしまうと、呼吸器系に付着し、肺がんや喘息の原因になると言われております。

NOx、PMが発生する原因

NOx発生原因

燃料に含まれるの窒素化合物が高温燃焼時に酸化することにより発生する。

燃焼温度が高い状態で発生しやすい

PM発生原因

燃料や潤滑油が完全に燃えない状態で発生する

燃焼温度が低い状態で発生しやすい

NOx,PMの発生はトレードオフ

燃焼温度が高い状態だとNOxが発生しやすい

逆に低い状態だとPMが発生しやすい

つまり【NOx、PMはトレードオフ】の関係です

燃焼温度低くして発生したPMをDPFで処理する作戦

PM問題を解決することにより、排出ガスを基準値以下にするという方法

この方法で重要なのが

DPF(Diesel particulate filter,ディーゼルパティキュレートフィルタ)という

PMを濾し取るフィルターです。

DPF以外にもいろいろな呼び名がありますが、ややこしいのでココではDPFとします。

PM(煤)を濾し取っているので、使用しているとフィルターの目詰まりが発生します。

その為、定期的にフィルターに詰まったPM(煤)を強制的に焼き切る必要があります。

燃焼温度を高くして発生したNOxをSCRで処理する作戦

NOxを吸蔵する触媒を使用されていましたが、

浄化効率は80~90%程でそこまで高いとはいえず

NOxの全体的な排出量を下げる為に、燃焼温度低下等で調整する必要がありました。

以前からトラック等の大型車では使用されていた新型の尿素SCRシステムが

最近では比較的小型なトラックやバンにも採用され始めています。

NOx浄化率99%の新型SCRシステム【尿素SCR】

尿素SCRとは排気ガスに含まれるNOxにアンモニアを吹きかけ、

窒素(N2)と水(H2O)に還元させるシステムの事です。

燃焼温度を上げてNOx排出量が増加しても、

基準値以下の排出量にすることが可能となりました。

この新型システムを使用することにより下記のようなメリットがあります

PMとNOxの排出の抑制を両立することができる

燃費を向上させることができる

エンジン出力を向上させることができる

「環境性能」「燃費性能」「動力性能」と三方良しの状態です。

尿素SCRに必要なアンモニアの取り扱いについて

アンモニアは取り扱いが難しい為、そのままの状態では車両に積み込むことができず

無害な【尿素水】という形でタンクに貯蔵されます。

この尿素水は『AdBlue®』という名称で採用されています。

『アンモニア』や『尿素』と聞くと、「匂いがするんじゃないか?」と思う方も多いと思います。

私もそうでしたが、こちらは【無色・無臭】の液体です。

尿素水『AdBlue® 』補充の目安

AdBlue® はSCR内に噴射され、徐々に減っていきます。

補充の目安は車種や走行状況によって異なりますが、

1,000kmにつき約1リットルの必要との事です。

尿素水『AdBlue® 』が無くなるとどうなるのか?

走行中にタンク内のAdBlueが無くなると、急に走行不可になるというわけではありません。

ただ、一度エンジンを切ると再始動ができなくなります。

一般的なクリーンディーゼル採用の乗用車であれば「7~13リットル」のタンク容量がありますので

満タンにしておけば6000km~12,000km走行可能です。

尿素水『AdBlue® 』 の補充方法は?

ガソリンスタンドや整備工場、カーショップで対応できます。

価格は1リットル当たり「200円~500円」です。

タンクに液を入れるだけなので、補充時間は数分で終わります。

自分でも取扱説明書をよく読んだ上であれば、作業可能と思われますが

車のボディにこぼしてしまうと、腐食させてしまう可能性がありますので

綺麗に拭き取って水洗いが必要となります。

尿素SCRを搭載しているバンと年式は?

トヨタ【ハイエース】

2017年11月~ 2.8Lクリーンディーゼルエンジンモデル

エンジン型式【1GD-FTV】

4型後期や5型と呼ばれる、ディーゼル仕様です。

以前のモデルより低騒音、低振動と言われており

4型ディーゼルエンジン(3.0L)11.2km/L

4型後期(5型)ディーゼルエンジン(2.8L)12.4km/L

と約10%の燃費向上しています。

また、このモデルから6速ATが採用されています。

日産【NV350キャラバン】

ディーゼルエンジンモデルは現状【尿素SCR】を搭載していない模様です。※下記追記あり

日産自動車はNOx対策として

2008年のディーゼルエンジンから『NOx吸蔵還元触媒(リーンNoxトラップ触媒)』

採用しており、現行モデル(2021年)も同じシステムでの運用となっております。

『NOx吸蔵還元触媒(リーンNoxトラップ触媒)』 の特徴

製造コスト、ランニングコストは『NOx吸蔵還元触媒』の方が安いが、

NOxの処理能力は『尿素SCR』のほうが極めて高いと言われています。

追記

2022年2月28日、商用バン「キャラバン」のディーゼル車をマイナーチェンジ

2022年4月下旬に発売すると発表がありました。

これには大きく下記の変更点があります

『尿素SCRシステム』の採用

『7速トランスミッション』の採用

『三菱製ディーゼルエンジン』の採用

これにより燃費が12.4km/L → 13.9km/L(JC08モード)と12%の向上

最大トルクが356N-m → 370N-mとし、加速性も向上されているという事です。

まとめ

尿素SCR非搭載のディーゼルモデルに比べ、

尿素SCR搭載のディーゼルモデルは高温設定で運用できるため、PMの発生が少なく

DPFの詰まり問題が起こりにくい事が想定されます。

尿素SCR非搭載のディーゼルモデルと比べ、

尿素SCR搭載のディーゼルモデルは燃焼効率を求めることができる為

燃費エンジン出力が向上していています。

尿素SCRシステムのデメリットとして

「尿素タンク」「噴射システム」「酸化触媒」「廃棄漏洩防止装置」等の

部品点数が増え、構造が複雑になる事

AdBlueを定期的に補充することが必要な事と

AdBlueが切れてしまうとエンジンの再始動ができない事があります。

尿素SCRシステム自体が小型の自動車に搭載されて日が浅いので

今後、尿素SCR自体のトラブルが発生する可能性が無いとは言い切れません。

そのことを踏まえてたとしても、今後排出ガス規制は続くことを考えると、

尿素SCRシステムを搭載したモデルのほうが

【環境性能の良さ】【エンジン性能の良さ】【DPFの煤つまり問題が少なさ】の為

価値が下がりにくいのではないかと思います。

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コメント

  1. デリカほしいー! より:

    はじめまして。
    インスタからお邪魔しています。
    デリカ D5に買い替えを検討しており、試乗を済ませ在庫も確認したところで、クリーンディーゼルはちょい乗りには向いていないという記事を読んで悩んでいるところです。
    とても分かりやすい説明でした。ありがとうございます。
    今のところ子供を幼稚園に送る(片道6分)、週末買い物、月1回100キロほど移動程の使用です。ディーゼル車は向いてないのかなぁと思いつつも憧れのデリカが欲しいです。
    アドブルー搭載だとススの目詰まりがましということを聞いて少しほっとしています。

    • ヒロスギの似顔絵 ヒロスギ より:

      コメントありがとうございます!

      私のデリカD5は平成26年式、Dパワーパッケージでした。
      ビッグマイナーチェンジ前の旧モデルなのでAdBlue対応ではありません。

      6年間で8万1000km乗りました。
      平日は通勤、子供の送り迎え(ちょい乗りです)
      週末は往復50km~100kmのアウトドアで使用しました。

      エンジンオイルは5000kmで交換しており、
      DPFの詰まり問題は一度も発生しませんでした。

      今回、リセールバリューが良すぎて勢いで売ってしまった感はあります。
      ※オークションで調べてもらったら200万近くで取引されてました

      デリカD5のディーゼル仕様、間違いなく名車だと思います!

      参考になったみたいで何よりです。
      今後とも宜しくお願いします。

  2. デリカほしいー! より:

    ご返信ありがとうございます。
    5000kmごとのエンジンオイルの交換ですね!きちんとメンテナンスしなくちゃですね。

    ディーラーにディーゼル車のちょい乗りについてこの間質問したら、なんのことです?とご存じなくて…
    別の車屋さんに明日行ってきます!

    またブログにお邪魔させてもらいます^_^

    • ヒロスギの似顔絵 ヒロスギ より:

      AdBlue仕様で煤は少ないとはいえ、DPFは装着されており、
      定期的にDPF再生は行われるそうです。

      その時にオイルが消費されるので、クリーンディーゼル専用オイルが必須だと聞いてます。

      ディーゼル車のちょい乗りでの煤詰まり問題は闇が深いかもしれませんねー。

      M社(デリカじゃ無い方)のディーゼルエンジンも知り合いの整備士からの評判めちゃくちゃ悪いですし、
      N社のバンの購入も検討してたのですが、やはりDPF煤詰まり問題で頓挫してしまいました。

      良い車に出会えることを祈ってます!!

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